元々エタフェス前に間に合えばいいって思ってた。⇒
ごめんなさい嘘です。
どうも。
遅れまくりの6号です。
毎度毎度すみません。更新遅れました。
書く内容は決まってたんですが時間が無いったらもう。
もう忘れかけてるかと思いますので前回までの内容はこちら
↓
第1回(基本パーツ編)
http://81405.diarynote.jp/201208210413351827/
第2回(ロード編)
http://81405.diarynote.jp/201208230358065540/
第3回(土地編)
http://81405.diarynote.jp/201208250338374241/
第4回(その他ゴブリン編)
http://81405.diarynote.jp/201208290157375819/
第5回(弱点と対策・メインボード編)
http://81405.diarynote.jp/201209080142444481/
第6回(サイドボード前編)
http://81405.diarynote.jp/201209200402324638/
ということで、今回はサイドボード後編、実際に入れるカードを紹介していきます。
と、その前に。
・サイドボードを組む際に注意すること
前回でも書いたとおり、ゴブリンのサイドボードは実にカツカツです。
それでいて“ドローソースの無い”デッキであるが故、勝ちたい相手への対策はかなり枚数を割かなければなりません。
ゴブリンで良く使われるサイドボードの組み方としては
①多くのデッキに刺さる汎用性の高いカードを積む
②特定の相手に極端に効くカードを採用する
③ゴブリンのシルバーバレットカードを増やして補う
などが挙げられます。
ゴブリンが親和を相手にする際のサイドカードを例にすると、
①ならば《解呪》や《帰化》などの効果範囲の広いカード
②ならば《溶融》や《破壊放題》などの効果範囲は狭いが勝てるカード
③ならば《ゴブリン修繕屋》や《タクタクの潰し屋》を増量する
といった感じになります。
パターン別にメリット・デメリットを挙げると
①多くのデッキに刺さる汎用性の高いカードを積む
メリット:
・メタ外のデッキにも対処しやすい
・様々なデッキに効くカードが何種類も入っているので、対策が重なる相手にはサイドインできるカードが増える(墓地対策+除去など)
・入れられるカードが無い事態になりにくい
デメリット:
・劇的に効くカードを採用しにくい為、一枚引いた程度では勝てないことが多い
・サイドボードのイン/アウトが複雑化する
・サイドインしすぎてデッキパワーが下がる(練り込み不足だと良く起こります)
②特定の相手に極端に効くカードを採用する
メリット:
・引けば勝てるカードが多い
・サイドカードを入れるスロットを圧迫しないので、デッキパワーを下げにくい
デメリット:
・対策を積んでいないデッキには入れられるカードが少ない
・抜きたいカードに対して入れたいカードが足りないことが多い
③ゴブリンのシルバーバレットカードを増やして補う
メリット:
・サーチカードがあるので入れる枚数は少なくて済み、サイドボードを圧迫しない
・カードそのものがゴブリンなので、デッキパワーを下げにくい
デメリット:
・サーチカード経由だと若干遅い
・そもそもゴブリンで対処出来ないものにはどうしようもない
以上のような特徴があります。
基本的には①~③を併用してサイドボードを組むことが多いです。
②は極端に相性の悪い相手や、メタトップの相手などに限定して採用するパターンが多いです。
ベルチャー相手の《精神壊しの罠》やショーテル相手の《赤霊破》などがそうですね。
傾向としては、長期戦になりやすい《モグの戦争司令官》型では①のカードを増量することが多いです。
コンボデッキ相手では《宝石の手の焼却者》はほぼ抜けてしまう為、これに加えて《モグの戦争司令官》や《刺鞭使い》のような盤面の時間稼ぎカードまで腐るとサイドボードが足りなくなりやすいからですね。
それとは別に対コンボ性能の高い《ゴブリンの群衆追い》型では短期決戦に持ち込む為に②のカードを積む形が多いです。
《宝石の手の焼却者》以外にはあまり目立ってサイドアウトしたいカードも無いので、少ないスロットで劇的に効くカードを積む方が効率が良い為です。
抜くべきカードなどは前回紹介したかと思いますので、今回は対策カードを大雑把に分けて説明します。
単色の場合のカードを説明した後、各色ごとに追加で積めるカードも紹介します。
・墓地対策
・《大祖始の遺産》
・《トーモッドの墓所》
・《貪欲な罠》
・《フェアリーの忌み者》
・《墓掘りの檻》
・《外科的摘出》
・《虚空の力線》
レガシーにおけるサイドボードと云えばまず墓地対策。
空いたスロットにはとりあえず入れて置いて間違いないでしょう。
ゴブリンそのものはドレッジ相手への相性は悪くないのでこれらのカードを積む場合は腐りにくく積める相手の多い《大祖始の遺産》やリアニメイトに効果の高い《フェアリーの忌み者》などが優先されることが多いです。
ただ、やはりドレッジを危険視するならば《墓掘りの檻》《トーモッドの墓所》がサイドに入ることもあるでしょう。この辺りはメタゲームと相談ですね。
《外科的摘出》はこの枠には入りにくいのですが、《陰謀団式療法》と併用できるメリットもありますのでコンボ相手に刺すカードを増やしたいならばアリかもしれません。ただドレッジにはあまり効果は無いです。
目安としては3~4枚くらいです。一枚引けばなんとかなるカードが多いので削ることも多々あります。
・除去
・《Pyrokinesis》
・《ゴブリンの名手》
・《刺鞭使い》
ゴブリンそのものが対クリーチャーデッキへの性能が高い為、サイドアウトするカードは少ないです。ただ、相性の向上に加えてエルフとの差を埋める為に《Pyrokinesis》や《ゴブリンの名手》が欲しいことがあります。同型にも効きますしね。その他のデッキにサイドインできるのはおまけのようなものです。
結局アドバンテージを失うことが多いのであまり枚数は積みたくないです。
2~3枚あれば十分でしょう。無くても《戦争司令官》がいればなんとかなります。
・ロード
・《猪牙のしもべ》
赤単で《仕組まれた疫病》に対策するならば《猪牙のしもべ》が一番効率がいいです。
単体除去は当たりにくいですし、素のサイズも優秀です。これから流行るであろう《突然の衰微》にも耐性があるのも魅力ですね。
サイドボードスロットはほぼ圧迫しないので、大きい大会だと1枚は欲しくなると思います。
・コンボ妨害用カード
・《アメジストのとげ》
・《虚空の杯》
・《精神壊しの罠》
ゴブリンにデメリットの少ないコンボ妨害用カードはかなり限定されます。
《三なる宝球》や《抵抗の宝球》は自分への影響が馬鹿になりませんし、《紅蓮光電の柱》は大抵自分の寿命を縮めます。
《精神壊しの罠》はハイタイドやベルチャーにはそこそこ効果的ですが、ANT相手だとハンデスや《ギタクシア派の調査》からコンボスタートされると大抵ケアされてしまうので効きが微妙です。《ゴブリンの群衆追い》でスピード勝負に持ち込めるのであれば罠でも良いとは思いますが、《司令官》を軸にするならば置物にするのが硬いでしょう。
《虚空の杯》は《アメジストのとげ》に比べて効くコンボデッキの数は下がりますが、エンチャントレスやエルフ、RUGデルバーなどに刺さるのも見逃せない点です。メタゲーム次第では採用を検討しましょう。
枚数の目安は4~5といったところでしょうか。スピード勝負になるのでドローチャンスも減り、必然的にサイドインしたい枚数も増えます。
相性の悪い相手でもありますのでしっかりと対策をしましょう。
・対SnT用カード
・《赤霊破》
・《紅蓮破》
・《真髄の針》
・《ファイレクシアの破棄者》
・《絶望の天使》(!?)
ゴブリンのサイドカードのメリットは2種の打ち消しにあると言っても過言では無いでしょう。やはり《赤霊破》《紅蓮破》を積めるのは大きなメリットで、ゴブリンがスニークショウ相手に極端な不利がつかないのもこのカードの存在が大きいです。ただ最近ですと《圧服》でケアされてしまうので過信は禁物です。リアニメイトの《実物提示教育》にも対処できるのは魅力ですね。
《真髄の針》は主な敗因になる《グリセルブランド》《騙し討ち》を対処できるのでこのマッチアップだけみたら効果的なカードです。ただゴブリンそのものに止めたい起動型能力が無いので他のマッチでは腐ることになりそうです。
《絶望の天使》は海外のゴブリンに実際に入っていたカードです。確かに《実物提示教育》に合わせられれば勝てるでしょうが……。一応《霊気の薬瓶》から出すことも出来ますので完全に腐ることは無いとはいえ、使うとなると枚数が必要になるのでもし投入するならば3枚くらいガッツリと入れることになりそうです。
2種の打ち消しは積むなら3~4は欲しいです。《アメジストのとげ》も刺さりますが、合わせて使うとなると微妙にアンシナジーなのでマナの浮かし方には気をつけましょう。
・アーティファクト対策
・《タクタクの潰し屋》
・《ゴブリン修繕屋》
・《市長の塔》
・《溶融》
・《破壊放題》
親和を対策するならば《溶融》も欲しくなるでしょうが、ただ装備品を対策するだけなら《市長の塔》で充分だったりします。スロットが無いならば《潰し屋》《修繕屋》のシルバーバレットを、枚数が積めるなら《市長の塔》を採用しましょう。
メタゲーム次第ですがメイン・サイドのどちらかに必ず1本はアーティファクト破壊のできるゴブリンは準備しておきましょう。
・その他
・《月の大魔術師》
・《Anarchy》
劇的に効くけど相手が限定されるシリーズ。
《月の大魔術師》は3色デルバー系などには出れば1枚で勝てたりします。相手の特殊地形も無効化できるのでLandsやスタックスを踏んだ時も安心です。
《Anarchy》は主にエンチャントレスの《独房監禁》や青白コンの《謙虚》を割るために使います。赤単色でありながらエンチャントを割ることのできる貴重なカードですので、どうしても勝てない相手がいる時などは使ってみては如何でしょうか。
長引く勝負になりやすいので枚数があまり必要ないのも魅力ですね。
赤単色のサイドカードは大体こんな感じですね。
以下タッチカラーに続きます。
・タッチ白
採用できるカード:
・《忘却の輪》
・《解呪》
・《Karakas》
・《エーテル宣誓会の法学者》
・《安らかな眠り》
・《スレイベンの守護者、サリア》
・《弱者の報復》
・《戦争の報い、禍汰奇》
タッチ白のメリットは万能除去である《忘却の輪》《解呪》で置物による根本的な無理ゲーを回避できるのに加えて《法学者》や《戦争の報い、禍汰奇》、新投入の《安らかな眠り》のような効果的な対策カードも用意できることが挙げられます。
ただゴブリンとのシナジーを生み出すカードが殆ど無いので、デッキパワーを下げる要因にもなり得ます。
コンボ相手にアタッカーのいない時に引いた《忘却の輪》なんか、なんでゴブリンに積んでるのか訳わからなくなること請け合いです。
デメリットもありますが、それ以上に無理ゲーも減るので、少しでも回避したい人にはおすすめの色です。
・タッチ黒
採用できるカード:
・《巣穴の運命支配》
・《陰謀団式療法》
・《非業の死》
・《美徳の喪失》
・《ヤスデ団》
タッチ黒の最大のメリットはやはり《巣穴の運命支配》でしょう。質より量を自負するゴブリンにとって、1対1交換を確実にこなしてくれる除去は願ってもないカードです。
リアニメイトやスニークショウなどにもデッキ相性差を埋める活躍をしてくれます。
メイン・サイド合わせて4枚入れていいでしょう。
その他のカードとしては、プレイングは問われますが非常に高い汎用性を持つ《陰謀団式療法》、1回通せば勝ちなマッチまで存在する《ヤスデ団》、効果範囲が広く劇的に刺さる《非業の死》《美徳の喪失》などがあります。
《陰謀団式療法》は《モグの戦争司令官》の枚数次第ではありますが、コンボデッキからコントロール相手まで幅広くサイドインできるので《巣穴の運命支配》との交換用スロットとしてかなり役立ちます。
《ヤスデ団》はキャストできるタイミングこそ限られますが、やはり出てさえしまえば単品でゲームを決められるパワーを持っています。1枚くらいなら採用してもいいでしょう。
《非業の死》《美徳の喪失》に関しては追加の《巣穴の運命支配》のような採用傾向になるかと思います。ズーやマーベリックのような地上戦のデッキに負けたくない場合などに積んでみるのは如何でしょうか。
・タッチ緑
採用できるカード:
・《ブリキ通りの悪党》
・《クローサの掌握》
・《自然の要求》
・《恭しき沈黙》
・《古えの遺恨》
やれること多いように見えて少ない色。メインの《ブリキ通りの悪党》のマナが軽く使いやすいこと以外は白に負けてるように見えます。
ただ、対エンチャントレス用必殺兵器の《恭しき沈黙》が使えるのは利点。
デッキ構築するうえでは《Taiga》を増やす必要がありますが、メタがはっきりしている大会ならば選択肢として考えておいてもいいでしょう。
・タッチ青
採用できるカード:
・《金粉のドレイク》
・《ファイレクシアの変形者》
・《魔力流出》
・《基本に帰れ》(ただし自分も死ぬ)
・《冬眠》
・《幻影の像》
・《残響する真実》
・《呪文貫き》
青いカードはメイン色ならではの性質を持っています。
打ち消し呪文などは特にそうですが、使えないタイミングが発生しないように立ち回る必要のある為、マナベースの関係でタッチカラーには向いていないのです。
ただそれを補えるパワーカードもあり、《金粉のドレイク》を《霊気の薬瓶》経由で出した時の効果は目を見張るものがあるでしょう。
インスタント呪文を採用するならば《Volcanic Island》の枚数は相当増えてしまうでしょうが、置物やクリーチャーを使う分には然程土地バランスもおかしくならないかと思います。
上記のカードは一例です。
まだまだ僕自身試していないカードも多いですし、使ってみたいカードもあります。
追い追い試していきたいですね。
《絶望の天使》は流石に躊躇ってしまいますが。
さて、長くなりましたが最後に僕が今使っているゴブリンのレシピを解説したいと思います。
予告先発ではないですが、今組んでいるデッキが完成しなかったらこれで出る…かも?
メインデッキ:
山×15
《魂の洞窟》×4
《不毛の大地》×4
《霊気の薬瓶》×4
《ゴブリンの従僕》×4
《ゴブリンの群衆追い》×4
《モグの戦争司令官》×1
《刺鞭使い》×2
《ゴブリンの戦長》×4
《ゴブリンの酋長》×1
《ゴブリンの女看守》×4
《宝石の手の焼却者》×4
《ゴブリンの名手》×1
《ゴブリンの首謀者》×4
《群衆の親分、クレンコ》×1
《タクタクの潰し屋》×1
《鏡割りのキキジキ》×1
《包囲攻撃の司令官》×1
サイドボード:
《Goblin Chirurgeon》×1
《タクタクの潰し屋》×1
《猪牙のしもべ》×1
《Pyrokinesis》×2
《大祖始の遺産》×3
《アメジストのとげ》×3
《赤霊破》×2
《紅蓮破》×2
メインは《群衆追い》を軸にした前のめりな構成、サイドボードは対コンボ用カードが多めになってます。
エンチャントには触れないですが、その分スピードで押し切れるよう妨害手段はどっさり積んでます。
キープ基準は厳し目になりますし、対クリーチャーデッキ相手も楽ではないですが、土地事故が軽減されるメリットもあるので構成的にはありかと思います。
ガッチガチのコントロールには相性悪そうだけど
さて、長らく続けてきたこの解説ですが次回で一区切りさせていただこうと思います。
更新は恐らく来月になってしまいますが、気長にお待ちいただけると幸いです。
次回の内容は今までずっと解説できなかった《巣穴の扇動者》についてです。
エタフェス直前でこんな記事読んでる場合じゃない人も多いとは思いますが、最後まで読んでくれた方々の健闘を祈って今回の締めとさせていただきます。
読んでくれてありがとうございました。
また次回!
ごめんなさい嘘です。
どうも。
遅れまくりの6号です。
毎度毎度すみません。更新遅れました。
書く内容は決まってたんですが時間が無いったらもう。
もう忘れかけてるかと思いますので前回までの内容はこちら
↓
第1回(基本パーツ編)
http://81405.diarynote.jp/201208210413351827/
第2回(ロード編)
http://81405.diarynote.jp/201208230358065540/
第3回(土地編)
http://81405.diarynote.jp/201208250338374241/
第4回(その他ゴブリン編)
http://81405.diarynote.jp/201208290157375819/
第5回(弱点と対策・メインボード編)
http://81405.diarynote.jp/201209080142444481/
第6回(サイドボード前編)
http://81405.diarynote.jp/201209200402324638/
ということで、今回はサイドボード後編、実際に入れるカードを紹介していきます。
と、その前に。
・サイドボードを組む際に注意すること
前回でも書いたとおり、ゴブリンのサイドボードは実にカツカツです。
それでいて“ドローソースの無い”デッキであるが故、勝ちたい相手への対策はかなり枚数を割かなければなりません。
ゴブリンで良く使われるサイドボードの組み方としては
①多くのデッキに刺さる汎用性の高いカードを積む
②特定の相手に極端に効くカードを採用する
③ゴブリンのシルバーバレットカードを増やして補う
などが挙げられます。
ゴブリンが親和を相手にする際のサイドカードを例にすると、
①ならば《解呪》や《帰化》などの効果範囲の広いカード
②ならば《溶融》や《破壊放題》などの効果範囲は狭いが勝てるカード
③ならば《ゴブリン修繕屋》や《タクタクの潰し屋》を増量する
といった感じになります。
パターン別にメリット・デメリットを挙げると
①多くのデッキに刺さる汎用性の高いカードを積む
メリット:
・メタ外のデッキにも対処しやすい
・様々なデッキに効くカードが何種類も入っているので、対策が重なる相手にはサイドインできるカードが増える(墓地対策+除去など)
・入れられるカードが無い事態になりにくい
デメリット:
・劇的に効くカードを採用しにくい為、一枚引いた程度では勝てないことが多い
・サイドボードのイン/アウトが複雑化する
・サイドインしすぎてデッキパワーが下がる(練り込み不足だと良く起こります)
②特定の相手に極端に効くカードを採用する
メリット:
・引けば勝てるカードが多い
・サイドカードを入れるスロットを圧迫しないので、デッキパワーを下げにくい
デメリット:
・対策を積んでいないデッキには入れられるカードが少ない
・抜きたいカードに対して入れたいカードが足りないことが多い
③ゴブリンのシルバーバレットカードを増やして補う
メリット:
・サーチカードがあるので入れる枚数は少なくて済み、サイドボードを圧迫しない
・カードそのものがゴブリンなので、デッキパワーを下げにくい
デメリット:
・サーチカード経由だと若干遅い
・そもそもゴブリンで対処出来ないものにはどうしようもない
以上のような特徴があります。
基本的には①~③を併用してサイドボードを組むことが多いです。
②は極端に相性の悪い相手や、メタトップの相手などに限定して採用するパターンが多いです。
ベルチャー相手の《精神壊しの罠》やショーテル相手の《赤霊破》などがそうですね。
傾向としては、長期戦になりやすい《モグの戦争司令官》型では①のカードを増量することが多いです。
コンボデッキ相手では《宝石の手の焼却者》はほぼ抜けてしまう為、これに加えて《モグの戦争司令官》や《刺鞭使い》のような盤面の時間稼ぎカードまで腐るとサイドボードが足りなくなりやすいからですね。
それとは別に対コンボ性能の高い《ゴブリンの群衆追い》型では短期決戦に持ち込む為に②のカードを積む形が多いです。
《宝石の手の焼却者》以外にはあまり目立ってサイドアウトしたいカードも無いので、少ないスロットで劇的に効くカードを積む方が効率が良い為です。
抜くべきカードなどは前回紹介したかと思いますので、今回は対策カードを大雑把に分けて説明します。
単色の場合のカードを説明した後、各色ごとに追加で積めるカードも紹介します。
・墓地対策
・《大祖始の遺産》
・《トーモッドの墓所》
・《貪欲な罠》
・《フェアリーの忌み者》
・《墓掘りの檻》
・《外科的摘出》
・《虚空の力線》
レガシーにおけるサイドボードと云えばまず墓地対策。
空いたスロットにはとりあえず入れて置いて間違いないでしょう。
ゴブリンそのものはドレッジ相手への相性は悪くないのでこれらのカードを積む場合は腐りにくく積める相手の多い《大祖始の遺産》やリアニメイトに効果の高い《フェアリーの忌み者》などが優先されることが多いです。
ただ、やはりドレッジを危険視するならば《墓掘りの檻》《トーモッドの墓所》がサイドに入ることもあるでしょう。この辺りはメタゲームと相談ですね。
《外科的摘出》はこの枠には入りにくいのですが、《陰謀団式療法》と併用できるメリットもありますのでコンボ相手に刺すカードを増やしたいならばアリかもしれません。ただドレッジにはあまり効果は無いです。
目安としては3~4枚くらいです。一枚引けばなんとかなるカードが多いので削ることも多々あります。
・除去
・《Pyrokinesis》
・《ゴブリンの名手》
・《刺鞭使い》
ゴブリンそのものが対クリーチャーデッキへの性能が高い為、サイドアウトするカードは少ないです。ただ、相性の向上に加えてエルフとの差を埋める為に《Pyrokinesis》や《ゴブリンの名手》が欲しいことがあります。同型にも効きますしね。その他のデッキにサイドインできるのはおまけのようなものです。
結局アドバンテージを失うことが多いのであまり枚数は積みたくないです。
2~3枚あれば十分でしょう。無くても《戦争司令官》がいればなんとかなります。
・ロード
・《猪牙のしもべ》
赤単で《仕組まれた疫病》に対策するならば《猪牙のしもべ》が一番効率がいいです。
単体除去は当たりにくいですし、素のサイズも優秀です。これから流行るであろう《突然の衰微》にも耐性があるのも魅力ですね。
サイドボードスロットはほぼ圧迫しないので、大きい大会だと1枚は欲しくなると思います。
・コンボ妨害用カード
・《アメジストのとげ》
・《虚空の杯》
・《精神壊しの罠》
ゴブリンにデメリットの少ないコンボ妨害用カードはかなり限定されます。
《三なる宝球》や《抵抗の宝球》は自分への影響が馬鹿になりませんし、《紅蓮光電の柱》は大抵自分の寿命を縮めます。
《精神壊しの罠》はハイタイドやベルチャーにはそこそこ効果的ですが、ANT相手だとハンデスや《ギタクシア派の調査》からコンボスタートされると大抵ケアされてしまうので効きが微妙です。《ゴブリンの群衆追い》でスピード勝負に持ち込めるのであれば罠でも良いとは思いますが、《司令官》を軸にするならば置物にするのが硬いでしょう。
《虚空の杯》は《アメジストのとげ》に比べて効くコンボデッキの数は下がりますが、エンチャントレスやエルフ、RUGデルバーなどに刺さるのも見逃せない点です。メタゲーム次第では採用を検討しましょう。
枚数の目安は4~5といったところでしょうか。スピード勝負になるのでドローチャンスも減り、必然的にサイドインしたい枚数も増えます。
相性の悪い相手でもありますのでしっかりと対策をしましょう。
・対SnT用カード
・《赤霊破》
・《紅蓮破》
・《真髄の針》
・《ファイレクシアの破棄者》
・《絶望の天使》(!?)
ゴブリンのサイドカードのメリットは2種の打ち消しにあると言っても過言では無いでしょう。やはり《赤霊破》《紅蓮破》を積めるのは大きなメリットで、ゴブリンがスニークショウ相手に極端な不利がつかないのもこのカードの存在が大きいです。ただ最近ですと《圧服》でケアされてしまうので過信は禁物です。リアニメイトの《実物提示教育》にも対処できるのは魅力ですね。
《真髄の針》は主な敗因になる《グリセルブランド》《騙し討ち》を対処できるのでこのマッチアップだけみたら効果的なカードです。ただゴブリンそのものに止めたい起動型能力が無いので他のマッチでは腐ることになりそうです。
《絶望の天使》は海外のゴブリンに実際に入っていたカードです。確かに《実物提示教育》に合わせられれば勝てるでしょうが……。一応《霊気の薬瓶》から出すことも出来ますので完全に腐ることは無いとはいえ、使うとなると枚数が必要になるのでもし投入するならば3枚くらいガッツリと入れることになりそうです。
2種の打ち消しは積むなら3~4は欲しいです。《アメジストのとげ》も刺さりますが、合わせて使うとなると微妙にアンシナジーなのでマナの浮かし方には気をつけましょう。
・アーティファクト対策
・《タクタクの潰し屋》
・《ゴブリン修繕屋》
・《市長の塔》
・《溶融》
・《破壊放題》
親和を対策するならば《溶融》も欲しくなるでしょうが、ただ装備品を対策するだけなら《市長の塔》で充分だったりします。スロットが無いならば《潰し屋》《修繕屋》のシルバーバレットを、枚数が積めるなら《市長の塔》を採用しましょう。
メタゲーム次第ですがメイン・サイドのどちらかに必ず1本はアーティファクト破壊のできるゴブリンは準備しておきましょう。
・その他
・《月の大魔術師》
・《Anarchy》
劇的に効くけど相手が限定されるシリーズ。
《月の大魔術師》は3色デルバー系などには出れば1枚で勝てたりします。相手の特殊地形も無効化できるのでLandsやスタックスを踏んだ時も安心です。
《Anarchy》は主にエンチャントレスの《独房監禁》や青白コンの《謙虚》を割るために使います。赤単色でありながらエンチャントを割ることのできる貴重なカードですので、どうしても勝てない相手がいる時などは使ってみては如何でしょうか。
長引く勝負になりやすいので枚数があまり必要ないのも魅力ですね。
赤単色のサイドカードは大体こんな感じですね。
以下タッチカラーに続きます。
・タッチ白
採用できるカード:
・《忘却の輪》
・《解呪》
・《Karakas》
・《エーテル宣誓会の法学者》
・《安らかな眠り》
・《スレイベンの守護者、サリア》
・《弱者の報復》
・《戦争の報い、禍汰奇》
タッチ白のメリットは万能除去である《忘却の輪》《解呪》で置物による根本的な無理ゲーを回避できるのに加えて《法学者》や《戦争の報い、禍汰奇》、新投入の《安らかな眠り》のような効果的な対策カードも用意できることが挙げられます。
ただゴブリンとのシナジーを生み出すカードが殆ど無いので、デッキパワーを下げる要因にもなり得ます。
コンボ相手にアタッカーのいない時に引いた《忘却の輪》なんか、なんでゴブリンに積んでるのか訳わからなくなること請け合いです。
デメリットもありますが、それ以上に無理ゲーも減るので、少しでも回避したい人にはおすすめの色です。
・タッチ黒
採用できるカード:
・《巣穴の運命支配》
・《陰謀団式療法》
・《非業の死》
・《美徳の喪失》
・《ヤスデ団》
タッチ黒の最大のメリットはやはり《巣穴の運命支配》でしょう。質より量を自負するゴブリンにとって、1対1交換を確実にこなしてくれる除去は願ってもないカードです。
リアニメイトやスニークショウなどにもデッキ相性差を埋める活躍をしてくれます。
メイン・サイド合わせて4枚入れていいでしょう。
その他のカードとしては、プレイングは問われますが非常に高い汎用性を持つ《陰謀団式療法》、1回通せば勝ちなマッチまで存在する《ヤスデ団》、効果範囲が広く劇的に刺さる《非業の死》《美徳の喪失》などがあります。
《陰謀団式療法》は《モグの戦争司令官》の枚数次第ではありますが、コンボデッキからコントロール相手まで幅広くサイドインできるので《巣穴の運命支配》との交換用スロットとしてかなり役立ちます。
《ヤスデ団》はキャストできるタイミングこそ限られますが、やはり出てさえしまえば単品でゲームを決められるパワーを持っています。1枚くらいなら採用してもいいでしょう。
《非業の死》《美徳の喪失》に関しては追加の《巣穴の運命支配》のような採用傾向になるかと思います。ズーやマーベリックのような地上戦のデッキに負けたくない場合などに積んでみるのは如何でしょうか。
・タッチ緑
採用できるカード:
・《ブリキ通りの悪党》
・《クローサの掌握》
・《自然の要求》
・《恭しき沈黙》
・《古えの遺恨》
やれること多いように見えて少ない色。メインの《ブリキ通りの悪党》のマナが軽く使いやすいこと以外は白に負けてるように見えます。
ただ、対エンチャントレス用必殺兵器の《恭しき沈黙》が使えるのは利点。
デッキ構築するうえでは《Taiga》を増やす必要がありますが、メタがはっきりしている大会ならば選択肢として考えておいてもいいでしょう。
・タッチ青
採用できるカード:
・《金粉のドレイク》
・《ファイレクシアの変形者》
・《魔力流出》
・《基本に帰れ》(ただし自分も死ぬ)
・《冬眠》
・《幻影の像》
・《残響する真実》
・《呪文貫き》
青いカードはメイン色ならではの性質を持っています。
打ち消し呪文などは特にそうですが、使えないタイミングが発生しないように立ち回る必要のある為、マナベースの関係でタッチカラーには向いていないのです。
ただそれを補えるパワーカードもあり、《金粉のドレイク》を《霊気の薬瓶》経由で出した時の効果は目を見張るものがあるでしょう。
インスタント呪文を採用するならば《Volcanic Island》の枚数は相当増えてしまうでしょうが、置物やクリーチャーを使う分には然程土地バランスもおかしくならないかと思います。
上記のカードは一例です。
まだまだ僕自身試していないカードも多いですし、使ってみたいカードもあります。
追い追い試していきたいですね。
《絶望の天使》は流石に躊躇ってしまいますが。
さて、長くなりましたが最後に僕が今使っているゴブリンのレシピを解説したいと思います。
予告先発ではないですが、今組んでいるデッキが完成しなかったらこれで出る…かも?
メインデッキ:
山×15
《魂の洞窟》×4
《不毛の大地》×4
《霊気の薬瓶》×4
《ゴブリンの従僕》×4
《ゴブリンの群衆追い》×4
《モグの戦争司令官》×1
《刺鞭使い》×2
《ゴブリンの戦長》×4
《ゴブリンの酋長》×1
《ゴブリンの女看守》×4
《宝石の手の焼却者》×4
《ゴブリンの名手》×1
《ゴブリンの首謀者》×4
《群衆の親分、クレンコ》×1
《タクタクの潰し屋》×1
《鏡割りのキキジキ》×1
《包囲攻撃の司令官》×1
サイドボード:
《Goblin Chirurgeon》×1
《タクタクの潰し屋》×1
《猪牙のしもべ》×1
《Pyrokinesis》×2
《大祖始の遺産》×3
《アメジストのとげ》×3
《赤霊破》×2
《紅蓮破》×2
メインは《群衆追い》を軸にした前のめりな構成、サイドボードは対コンボ用カードが多めになってます。
エンチャントには触れないですが、その分スピードで押し切れるよう妨害手段はどっさり積んでます。
キープ基準は厳し目になりますし、対クリーチャーデッキ相手も楽ではないですが、土地事故が軽減されるメリットもあるので構成的にはありかと思います。
さて、長らく続けてきたこの解説ですが次回で一区切りさせていただこうと思います。
更新は恐らく来月になってしまいますが、気長にお待ちいただけると幸いです。
次回の内容は今までずっと解説できなかった《巣穴の扇動者》についてです。
エタフェス直前でこんな記事読んでる場合じゃない人も多いとは思いますが、最後まで読んでくれた方々の健闘を祈って今回の締めとさせていただきます。
読んでくれてありがとうございました。
また次回!
コメント
t緑の利点の一つはグラッジ積めることだと思っています。
インスタントタイミングで破壊したいことも多いですし(特にフーリガン型の場合)、一対複数取れるのはやはり魅力的です。
グラッジ考えるとt緑切りにくいですね・・・
ただ1対多数交換と言う意味では、市長の塔の方がゴブリンを減らさずに済む分デッキパワーが下がらないので好みだったりします。一応打ち消されないメリットもありますし。
また、メタ上に親和やMUDがいるならグラッジの信用度も上がりますが、対石鍛冶だけ考えるとあまり採用したくないカードではあります。
グラッジのような茶除去を積まれるのは石鍛冶側も承知の上でしょうし、そこに頼らない勝ち筋(エルズペスや悪斬の天使)を準備できるデッキでもあるので、わざわざゴブリンの枚数を減らしてまで入れるのはちょっと切ない感じがします。
とは言えサイドに取ってたら確実に入れるんですけども。
なので、親和やMUDまで込みで警戒するなら、確かに有りなカードですね。
溶融と違って自分の薬瓶を割らずに
相手の全てのアーティファクトに対処できるので今後は選択肢に入ってくると思います。
少なくとも自分は親和戦に良い思い出がないので、デメリット無視で今後も使う予定ですw
一応MUD戦でも先に潰し屋で割れば金属細工師やヘルカイトについてる稲妻のすね当て含めて全部割れますし。