紹介15 エアマスター 19 (19)
2007年3月12日 読書
ISBN:4592137752 コミック 柴田 ヨクサル 白泉社 2003/08/29 ¥530
そろそろ書かなきゃならんだろう、ってことで今回は『エアマスター』です。と言うのも、実のところこの日記が想像以上にエアマスター成分満載でお送りしているからなのですが。
女子高生・相川摩季は“エアマスター”と呼ばれるストリートファイター。彼女の独特な格闘スタイルと埒外の強さは、次第に街にその名を轟かすようになる。そして、それに呼応するように現れる新たなストリートファイター達。純粋に“強さ”を追い求める彼女達の行きつく先は……?
前々回の『トライガン』が“背中で語る”漫画なら『エアマスター』は正にそのまま“語る”漫画。『トライガン』が印象的なシーンで“見せる”ならなんとこの漫画は台詞で“見せる”のです(“読ませる”だけではなく)。
簡単に例を挙げるならば、後半に非常に良く出てくる
1ページまるまる1コマで台詞のみ
と言う手法に代表される、台詞の存在感を最大限に活かしたダイナミックなコマ割です。主役であるはずのキャラクター達並に台詞が目立つ漫画なんてそうはありません。
もちろん、台詞なんて単体では意味が無く、それを語り、伝える“キャラクター”があって初めて成り立つものですから、当然其処に“キャラクター”は存在します。だから、この漫画の凄いところはもう一つ、“キャラクター”にあるのです。
これだけ台詞が目立つ作風でありながら、この手の漫画に起こりやすい“台詞によって逆に印象が殺されてしまう”ことは起こらず、むしろ“彼らを象徴するからこそ、彼らだからこそ”と言った『イメージ』、キャラクター像を存分に活かしきった表現がこの漫画には溢れています。
何と言うか、全体的に台詞負けしていない連中ばかりなので台詞を聞けば誰の言葉か大体分かるんですよね。『そんなこと言うのはヤツしかいない!!』みたいな。
彼らは自分を恥じるようなことはしません。
自分を偽るようなことはしません。
どんなに理不尽なことでも、どんなに無秩序なことでも、自分に卑怯に生きていないからこそ、自己を良く把握し向き合って生きているからこそ、彼らの台詞は胸に響いてくるのでしょう。
その人生をも、真っ向から挑んでいく。
そんな姿に、どうしようもなく憧れるのです。
戦闘シーン描写やおまけなど、どれを取っても頭一つ抜け出ている名作ですが、やはりこの絶対無敵の言語センスと超絶無比のキャラクター達を抜きにしてこの作品は語れません。ありったけの言葉を受けとって、彼らの熱い魂を是非感じ取ってください。
ちなみに個人的ベストキャラはルチャさん&小西様。
『とても とても とても愛してるときは何て言えばいいんだ?
やっぱり“愛してる”の一言だよな』
『ハッ……そのとーりだ』
そろそろ書かなきゃならんだろう、ってことで今回は『エアマスター』です。と言うのも、実のところこの日記が想像以上にエアマスター成分満載でお送りしているからなのですが。
女子高生・相川摩季は“エアマスター”と呼ばれるストリートファイター。彼女の独特な格闘スタイルと埒外の強さは、次第に街にその名を轟かすようになる。そして、それに呼応するように現れる新たなストリートファイター達。純粋に“強さ”を追い求める彼女達の行きつく先は……?
前々回の『トライガン』が“背中で語る”漫画なら『エアマスター』は正にそのまま“語る”漫画。『トライガン』が印象的なシーンで“見せる”ならなんとこの漫画は台詞で“見せる”のです(“読ませる”だけではなく)。
簡単に例を挙げるならば、後半に非常に良く出てくる
1ページまるまる1コマで台詞のみ
と言う手法に代表される、台詞の存在感を最大限に活かしたダイナミックなコマ割です。主役であるはずのキャラクター達並に台詞が目立つ漫画なんてそうはありません。
もちろん、台詞なんて単体では意味が無く、それを語り、伝える“キャラクター”があって初めて成り立つものですから、当然其処に“キャラクター”は存在します。だから、この漫画の凄いところはもう一つ、“キャラクター”にあるのです。
これだけ台詞が目立つ作風でありながら、この手の漫画に起こりやすい“台詞によって逆に印象が殺されてしまう”ことは起こらず、むしろ“彼らを象徴するからこそ、彼らだからこそ”と言った『イメージ』、キャラクター像を存分に活かしきった表現がこの漫画には溢れています。
何と言うか、全体的に台詞負けしていない連中ばかりなので台詞を聞けば誰の言葉か大体分かるんですよね。『そんなこと言うのはヤツしかいない!!』みたいな。
彼らは自分を恥じるようなことはしません。
自分を偽るようなことはしません。
どんなに理不尽なことでも、どんなに無秩序なことでも、自分に卑怯に生きていないからこそ、自己を良く把握し向き合って生きているからこそ、彼らの台詞は胸に響いてくるのでしょう。
その人生をも、真っ向から挑んでいく。
そんな姿に、どうしようもなく憧れるのです。
戦闘シーン描写やおまけなど、どれを取っても頭一つ抜け出ている名作ですが、やはりこの絶対無敵の言語センスと超絶無比のキャラクター達を抜きにしてこの作品は語れません。ありったけの言葉を受けとって、彼らの熱い魂を是非感じ取ってください。
ちなみに個人的ベストキャラはルチャさん&小西様。
『とても とても とても愛してるときは何て言えばいいんだ?
やっぱり“愛してる”の一言だよな』
『ハッ……そのとーりだ』
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